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別れと出会い

製造工程中の1工程に必要な設備がないので、比較的近所のある会社に外注していました。具体的には、板の端面のカットと鏡面加工です。機械研磨ですが、研磨痕はつくものの、きれいな平滑面になります。2年ほど取引しています。

今回7点を依頼したのですが、先週引き取ってみたら1点足りません。梱包に入れ忘れたかと探してもありません。週明け、嫌な予感を抱えながら外注先に連絡すると、6点しか預かっていないといいます。そういえば、引取りの時にいつも納品書を渡されるのですが、今回はまだつくってないとのことで、あとで送ってくださいと品物だけ引取ってきました。でも週が明けても届きません。

こちらを何度探してもありません。全部まとめてぐるぐる巻きにして持っていき、同様の荷姿で引き取ってきたので、途中で落とすといったことはありえません。また、これまでは残材をつけてもらっていたのですが、今回はついていませんでした。

そちらに残っているとしか考えられない、もう1回探してくれと頼みましたが、残っていないの一点張りです。担当営業が支給材の数を確認したわけではないが、作業者が梱包を開けた時に間違いなく6点だったと言い張ります。発注の時に目の前で数を確認しておけばよかったのですが、もう慣れていたし、担当営業はだいたいいつもいないし、まさかこんなことになるとは思わないので、まとめて受付に託していました。7点渡したと証明することはできません。ただ、残材は出てきたというので、引取りに行きます。

1点で狙った通りにできていない箇所があったので、残材と突き合わせたら、こちらの指定のミスであったと判明しました。そこで、帳尻を合わせるために再加工をお願いしたところ、もう取引できない、と宣告されました。理由をたずねたところ、自分に直接支給材を渡してもらう話だったのに守られなかった、疑うようなことを言われた、などとごちゃごちゃ言われます。営業でなく受付に渡したのはアンタが容認したから、と思うも黙って、もう1回探してもらえないかと頼んでも、こんな大きなものがまぎれるわけはない、これ以上探させるわけにはいかない、そちらで出てくるまでは受注はストップする、と突っぱねられます。そして、納品書と明細書らしいものを示しながら、出てくるまでは、今回の請求はしない、とも。

そこまで言われてはどうしようもありません。こちらで探してみます、と答えてすごすご引き下がりました。

証拠はありませんが、先方で落とすか加工に失敗するかしてオシャカにしたのでしょう。引取った中にも、保護シートに傷が2カ所ついているものがありました。前にも同様のことがあり、ぞんざいに扱われている感じです。でも、支給材をダメにしたとは決して認めません。ですが、言外に、今回の別の加工費をまけるからそれでチャラだ、と言ってるわけです。どうしても付き合いを続けてほしかったら、ごめんなさいこちらにありましたと詫び入れろ、この先クレームなしでな、と。納品書を出さなかったのも、納品の時点でこのシナリオを描いていたから、と考えれば腑に落ちます。思えば、納品希望日になっても何にも言ってこなくて、こちらから催促のメールを送ったら、もうできてるとすぐに返事が来たのですよね。端材も一部のみ。だいたい4日経って残してるのも不自然。こうなると全部が怪しく見えてきます。

たぶん今回夜通し作業して一番うまくいったものなのに、最終に近い工程でこんなことに。残念ですが、どうしようもありません。

あちらもアクリル加工専業なのですが、よくある陳列台とかをつくっている会社です。今般の感染症でアクリル衝立の注文が殺到してたいへんだったようです。しばらく前から営業の反応が変でした。この業界の新参者のくせに、自分らにない技術を持っていて、見たことないようなものをつくりやがって、とやっかまれているのは伝わってきました。それだけではないのかもしれませんが、とにかく行くたびに居心地悪かったですし、どのみち長くお付き合いできる関係ではなかったのでしょう。

落ち込みますが、加工費**円浮いたことだし、と気を取り直して、翌日の納品のために最後の仕上げをしようとします。でも、代わりの業者はあるのだろうか、と気になって作業が手につきません。そこで片っ端から調べあげて連絡します。こういうのは徹底してやる性分です。そしたら、1社目でずっと安いところに当たりました。前の、なんと1/4! その後連絡があった他の会社はそこよりちょっと高いですが、それでも充分。いや、これまでが高すぎただけ。しかも、2社とも前の会社より弊社から近いのです。

もともと、アクリシャインの最終工程で端面の鏡面加工が必要になり、近場で探して見つけたのでした。その前から付き合いのある業者に見積頼んだら高すぎて、この会社はそこの4割くらいなので、これは安いとこの工程については乗り換えました。その後グリッターサインをはじめて、アクリシャインより板厚が薄いし工程としては単純なはずなのですが、サイズがやや大きいためか、同じ単価でした。ちょっと高いなとは思っていましたが、習慣でずるずる続けていました。まだ新しいところに依頼してはいませんが、たぶん仕上がりに大きな差はないでしょう。前は面取り(削った角が鋭利で手を切りやすいので丸める加工)が機械で幅広すぎたものの、何となくずるずるそのままでした。新しく調べたところは糸面取りでやってくれるというので、むしろ望ましい仕上がりになりそうです。なんだ、いいことづくめ。

こういうのはいったん流れを組んでしまうとなかなか変更できないですが、そのきっかけになりました。災い転じて福となる予感がビンビンします。最初からこちらに発注していれば、この2年であそこに支払った数十万は相当削れたのに…とは考えないようにします。

カテゴリー: 製作

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