先月はじめに登山用の背負子をネットオークションで調達。ところでふと思ったのですが、道具の用途をいつも意識しているようです。これは明細書をたくさん書いたためか、それとも道具の目的外使用が多いから用途をことさらに意識するようになるのか。誰でもこの程度に意識しているのか。いずれにしろ、道具の目的外使用は創意工夫の肝です。してみれば、たとえば定規で背中を掻くというようにそこら辺のもので間に合わせて用を足すごとに、われわれはささやかな発明をしているわけです。
国産の中古、数十年経っているでしょう。メーカーはもうないようです。かつてはこのような金属製のパイプを骨格としたバックパックが山登りの象徴だった気がしますが、今では主流のスタイルではないようで、現行の国産品はたった一種。神保町の石井スポーツにひさびさに行ってみたら、ずいぶん狭くなった売り場の片隅に米国製含め3つだけ。
購入前に実物を見られないためフレームだけの米国製中古とずいぶん迷いましたが、たぶんこれで正解だったと思います。日本男性の平均的な身長なので体格にも合う。状態も物もいい。古くて繊維は焼けてますが、ほぼ未使用。錆もなし。マグネシウム・アルミニウム合金製でたいへん軽く、つくりがいい。そして用途にもぴったり。
バッグ部分はさっそく取り外し、フレームとベルトだけにします。もちろん、バッグがいつか必要になる日のため、捨てずにとっときます。
本来は左右の穴の開いた金具にバッグの上部のフレームを接続固定するのですが、この横向きのフレームは不要。で金具も不要になりそうなところ、ちゃっかり活用します。
19㎜径アルミパイプを金ノコでカット。
金具を横向きにして、両方の穴にパイプを入れます。穴の径がパイプにぴったりで、入り口どうしの間隔よりパイプの方が長いので、普通なら入りません。金具を回しながらすべりこませます。ヤスリをかけて穴の入口を通るように整形。最後は力任せにねじ込み。
ネジで固定しますが、ネジをゆるめれば上下に動かせます。下の留め具をはずせばもっと下げられます。荷物のサイズに合わせて高さを調整可能。垂直方向は87cmまでは上のフレーム内に収まり、がっちり保持できます。それより長いと上からはみ出しますが、バンドで固定すればいけます。水平方向は交通事情次第です。勘定科目上は車両運搬具扱いになるのでしょうか。
自転車散策(と時には昼食)も兼ねた荷物の配送ですが、かなり大型でも積載可能になりました。問題は風。物流幹線である荒川土手は風が強いので、面積が広いほどあおられます。追い風なら楽かというとそうとも限らず。実際に使ってみて気づいたのは、頭を上げると、追加したパイプが後頭部に当たる点。さしたる問題ではないとはいえ、ここを予測しきれなかったことが洞察力の限界を示しています。これはもう試行錯誤で補うのみ。
荒川は平日なのにふだんの休日並の人出。でも本気の走りのサイクリストは少なくてランナーばかりです。江戸川の日曜夕刻はそんな調子でしたが、このへんの日中にはこれまで見られなかった傾向です。荒川土手は比較的低リスクですが、街中は時節柄事故らないようゆっくり走ります。
荷物を届けた帰りはロイヤルホームセンター足立鹿浜に寄って庭用の砂利を買います。15kgをしばらくしょって走ると肩がしびれてきます。要調整。砂利は当然目的外使用です。
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