先日登録された2件を含む5件の国内特許出願を基礎として、国際出願を行いました。例によって手離れの悪さを発揮し、見落としはないかとぎりぎりまで粘り、日付が変わる数分前に送信しました。
ああ、そういえば明細書チェッカーにかけるのを忘れてました。もういいことにします。
国際出願といっても、これを土台に各国に移行できるという足がかりであって、これ自体は何の権利にもなりません。
基礎出願の最初の出願日は去年の10月3日なので、明日か明後日でもよかったですし、翌月にかかった方があとあとお得かも、という気もしたのですが、国際出願料金は、スイスフラン/円の為替レートの変動に応じて定期的に見直しがあり、明日から増えるので、今日やっときました。とはいっても、小規模企業で料金が1/3になるので、2千円ちょっとくらいしか変わらないのですけれど。
国際出願費用・その後の外国出願の庁費用・翻訳費を抑えるため、5件目の出願から減らそうと努力したのですが、それでも7つの発明が残り、7割くらいにしかなりませんでした。明請要図で69ページ。不要な記載を削ろうとしても、読めば読むだけ、ここは足りないかも、と追加の必要を感じて書き足してしまうので、かえって増えたりするのです。
これからどうするかは、技術開発と事業の進展次第ですが、1年後くらいまでには結論出す必要があります。仮に、情勢が思わしくなくて外国出願を全面的に断念した場合、今回の費用は無駄になります。2年前の国際出願と同じです。でも今回は9万円弱なので、それまでの時間を買ったと思って、どうにかぎりぎりあきらめがつく範囲内です。費用の減免はありがたいことです。
今回は神経使いました。欧州特許庁の審査はいろいろ特殊らしくて、調べあげてその対策もとったのですが、冷静になって考えてみると、欧州特許なんて取ったって費用を回収できるか怪しいです。国内ですらうまくいくか不安なのに、米国中国までならまだしも、欧州…。しかも欧州特許出願は費用がかさむのです。英語で出願できるので、米国に出願するならついでに欧州も、とつい考えてしまうのですが、それは甘い考えのようです。代理人費用は工夫して削るとしても、国が多いので、庁費用がべらぼうにかかる。審査期間も長期にわたり、しかもそっちの都合で待たせておいて、その間の出願の維持年金までとるという、日本では今どき通用しないような理不尽さです。登録後の年金もたいへんです。審査も厳しそうで、というより日本とはかなり違うようで、そこまで費用をかけて特許にならなかったら泣くに泣けません。ということで、せっかく時間を投じて対策しましたが、欧州は出願しない方向で早々に固まりつつあります。だいたいのところ、資金的余裕が全くないので、ない袖は振れません。
中国についても、補正が厳しいとかいろいろ日本と違うらしく、しかし調べてもよくわからず、我流の限界を感じます。現地代理人や外国出願に通じた弁理士に書類をレビューしてもらえれば安心なのですが、大企業の重要案件ならともかく、とうてい無理です。それに重要な部分がもう公開されちゃってますので、今からできることは限られます。
ここから、先日の投稿で積み残した点、われわれ非プロがプロ弁理士に及ばない、スキルや経験的蓄積ということにつなげようと思ったのですが、疲れたのでまた後日。
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